当院の診療方針

病気の治療のためには、迅速で的確な検査が重要なカギとなります。診断が困難な病気についても、できるだけ多角的に検査を行ないます。そのためにも、最先端の検査機器を整備しておき、視能訓練士が、必要に応じて検査をさせていただいております。

視能訓練士とは…
昭和47年に制定された国家資格で、当初は子どもの斜視・弱視の検査訓練を行っていましたが、眼科学の発展に伴い、色々な眼科検査の器械が登場し、視能訓練士の職域の幅が広がりました。全国では、約9,000人いますが、福井県では約30人。当院では複数名の視能訓練士が、一般検査から特殊検査、子どもの視力検査、ロービジョンを担当しています。

緑内障について

緑内障とは…
眼圧が高い状態が続くと眼の神経がおかされて、徐々に視野欠損がおこり放置すると失明にいたる怖い病気です。視野欠損が眼の中心近くまで進行しないと、自覚症状がでないため発見が遅れることがあります。また、最近では、眼圧は正常でも視野欠損が生じる正常眼圧緑内障も増えてきており、一度眼科専門医による詳しい検査をお勧めします。

緑内障の検査と治療
1.眼圧検査を行い、その人のベースラインを決めます。

2.視野検査を行い、視野に障害が出ていないかを調べます。測定した結果は、器械に保存され、経時変化をみていきます。

3.眼底の写真を2種類撮っていきます。1つは、乳頭陥凹を立体的に撮影(3D)普通の写真ではわかりにくい陥凹を捕らえることができます。2つ目は、光干渉断層撮影により、網膜の厚みを測ることができるため、視野異常が出ていない緑内障の早期診断に有効です。
これらの検査を周期的に行います。

4.目標下降眼圧値を決め、点眼薬治療を開始します。目標値に達しない場合は、視野検査や眼底写真の経過をみながら、点眼薬の種類を変更をしたり、または種類を追加します。点眼による効果が難しい場合は、外科的治療として、レーザーによる隅角光凝固術を施行する場合もあります。

  • 緑内障について

    緑内障の図と緑内障の眼底写真

    緑内障について

    写真を立体視することにより乳頭陥凹が深い程、緑内障が疑われます。

    緑内障について

    光干渉断層計撮影により網膜の厚みを計測。薄ければ 暖色系で表示。暖色が多いほど緑内障が疑われます。

    緑内障について

    乳頭周囲の厚みを計測し、厚みが正常範囲に入っているか、 薄い場合どの方向に特徴があるかにより緑内障の診断に利用します。

    緑内障について

    複数年の検査結果を統計処理し、 視野変化の今後を予測をします。

白内障について

白内障とは…
白内障は眼の中の水晶体が濁ることによって起きる病気。視界が白くかすんだ り、必要以上にまぶしさを感じたりしたら注意が必要です。

白内障の治療
現在白内障は手術でほぼ完治させることができます。手術では濁った水晶体を摘出し、かわりに眼内レンズをはめ込みます。この眼内レンズの寿命は半永久的でまた、紫外線をカットする働きもあります。 当院では、白内障の治療・手術を専門的に行っており、年間300件の手術を主に日帰りで行っております。

  • 白内障について

白内障の手術の流れについて

白内障の手術の流れについて

加齢性黄斑変性症について

欧米人に多かった疾患ですが、近年日本人にも増えてきており、失明原因が緑内障、糖尿病網膜症に次いで3番目となりました。50歳以上の方におこりやすく、両目では気がつきませんが、片目を隠すと①歪んで見えたり②膨らんで見えたり③ぼやけて見えたりします。網膜のものをみる中心の黄班部という場所が変性し、視力障害を起こす病気です。
そのまま放置すると進行して失明する場合もありますので、初期のうちに眼科を受診して検査を受けましょう。光干渉断層撮影により、黄班部の領域を拡大し詳細に観察する可能で、また画像を保存しておき、経時変化をみていくことができます。

  • 加齢性黄斑変性症について

    黄斑部(正常眼房)

    加齢性黄斑変性症について

    網膜剥離、網膜下出血(加齢性黄斑変性症)

    加齢性黄斑変性症について

    光干渉断層撮影による黄斑部断面図

    加齢性黄斑変性症について

    加齢性黄斑変性症について

小児の弱視・斜視について

生まれた時はあまり見えていない視力も、急速に発達して3才を過ぎると1.0以上になります。生まれつき遠視や乱視があると、視力の発達が妨げられ、弱視になってしまいます。また、10才で視力の発達が止まってしまうため、早期発見早期治療が必要ですが、子どもさんは個人差が大きく、検査に難しいこともあります。当院では、視能訓練士が赤ちゃんから、その子に適した視力検査をしています。手持ちの屈折測定検査と、縞視力や絵カード視力を使います。

眼鏡装用と遮蔽訓練
小児の弱視治療のために、調節麻痺剤を点眼して屈折度を調べ、眼鏡を作成します。
9歳未満の場合、作成した眼鏡は弱視治療用として、健康保険から療養費の一部で返ってきます。眼鏡をできるだけ常用していくと、視力が向上します。
また片目だけ遠視や乱視が強いと、その目を使わなくなります。良い方の眼を隠して悪い方の眼を使う訓練(遮蔽訓練)が必要となります。

  • 小児の弱視・斜視について

    3才未満の子どもさんに使用する絵カード視力

    小児の弱視・斜視について

    テラーアキュイティ視力表で乳幼児の視覚特性を使って測ります

    小児の弱視・斜視について

    アイパッチ、布パッチ良い方の眼を 隠して弱視訓練します

ドライアイについて

年令と共に涙は少なくなりますが、正常範囲を超える方は涙液減少症=ドライアイという病気です。涙の量や表面を撮影で診断できます。
若い人でコンタクトレンズを装用している人は目が乾きやすい訴えが多くて、室内でのO.Aに従事していると特に症状がでやすいです。
又、マイボーム腺梗塞で涙が蒸発することによりドライアイを生じることもあります。当院では適切な診断と処置をおこなっています。

  • ドライアイについて

    涙液蒸発型ドライアイ

飛蚊症について

ある日、眼の前を黒い虫が飛ぶのが見え始めます。それと同時に暗い所では視野の周辺部で稲光が走って見える人もいます。眼の前を蚊が飛んでいるように見えるため、「飛蚊症」と言います。この症状が出たら眼科専門医を受診して下さい。
網膜と硝子体を包んでいる膜が分離する硝子体後部硝子体剥離の状態になっています。人によって網膜の周辺に穴が生じる事があり、放置すると網膜剥離という病気に進行します。穴を見つけたら、レーザー凝固で穴の周辺を焼いて剥離がおこらないように予防します。

  • 飛蚊症について

    後部硝子体剥離によって 眼の中に剥離したものが浮遊します